先日にいがた経済新聞に取材していただいたカール・ベンクスの記事がウェブ上で公開されました。
…記事より抜粋
日本の古民家についてカール氏は「日本の建築を大変素晴らしく思っていて、地震に強く、非常に特殊な建築である。その非常に素晴らしい建築をこわしてしまってはもったいないと感じている」と話す。カール氏曰く、日本の古い建物はどれも作りが頑丈だが、特に新潟の古民家は積雪を経験しているため非常に作りがしっかりしているのだという。
しかし「古民家改修を進めるにあたり問題点がいくつかある」とカール氏は言う。カール氏の取り扱っている伝統的な古民家は、釘を使わない組み立て式(木組み)という技法を用いて建てられている為、建築時と逆の手順で解体することが可能だ。それ故、木組みに造詣の深い解体屋・建築家・大工が揃えば、古民家の移築を行う事ができる。
だが、日本の伝統建築を扱う事のできる職人達の高齢化と減少や、古民家の価値や移築ができる事を知らずに、古民家をただ壊してしまう人も少なくないという点などの課題が残っている。
「古民家は壊すことは簡単だが、丁寧にばらして移築することは非常に難しい。職人の技は特殊であり、古民家再生事業を続ければ職人さん達の仕事も創出できる。日本建築の伝統を守るため、これからも技術を守るために古民家再生を続けていく」とカール氏は語る。
【記事全文】にいがた経済新聞「建物、空間、地域などの価値を向上、新潟県内でも広がりを見せるリノベーション最新事情」